世代も専門も異なる人の意見を聞けたことは刺激になった
大学院 看護学研究科
菊地 綾さん
健診施設で保健師として勤務しています。入社して3年目、コロナ禍で社内の研修会や勉強会がなくなった中で、ただコロナの終息を待つことは不安であり、もったいないと感じていました。そんな思いを学生時代の恩師に相談したところ、「大学院は幅広い年齢の人が集まるから学べることは多いだろう」と、進学を勧められました。産業保健について深く学びたかったこと、職場の上司も賛成してくれましたので、進学を決めました。
研究テーマは「労災保険二次健康診断等給付制度受診が翌年度の一次健康診断結果に与えた影響」です。私は二次給付制度の中の保健指導の部分に携わっているため、二次給付を受けた後の一次健康診断でどのような変化があるのかを明らかにしたいと思ったからです。 大学院で学んで良かったことは、世代も専門の科も超えてさまざまな意見を聞けたことです。皆さん自分の経験を基に意見を述べるため、看護師・保健師・助産師・養護教諭と多岐にわたる看護観を聞くことは、働く上での刺激になりました。ヒューマンケア看護学分野は特にいろいろな経歴の方が学んで
いるので、研究内容も多様でゼミの発表を聞いているだけで勉強になりました。
健診施設で勤務していると、働く世代の方々は自分の健康に目を向けることが後回しになってしまっている様子がうかがえます。今後も産業保健に携わっていく中で、そうした方に対し特定保健指導などを通して、自分の身体や生活を見つめ直すきっかけとなる存在になりたいと思いますし、いつかは企業の保健師として活躍できたらと考えています。