教員紹介 - 伊藤 裕輔

助教

伊藤 裕輔Yusuke Itou

担当学科
福祉心理子ども学部 社会福祉学科
研究テーマ
コミュニティビジネス、ソーシャルワーク、成年後見制度、福祉労働
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Q. 先生の研究・活動を教えてください

私は23年間、高齢者福祉の現場で介護職員や高齢者施設での相談員、市町村社会福祉協議会で働いてきました。市町村社会福祉協議会では、地域包括支援センターの社会福祉士として9年間従事し、地域から寄せられる様々な相談に応じたり、相談内容によっては地域の人たちと一緒に対象者を支えてきました。これらの中で、社会福祉士の専門性の追求や地域づくりへの関心が高まり、少しずつですが、自身の研究テーマに沿った調査が行えるようになってきました。
社会活動では、現在の社会的な課題のひとつである「成年後見人等の担い手不足」を少しでも解消するために弁護士や社会福祉士らと協働し、2022年にNPO法人を立ち上げ、現在は教員の傍で補佐人および後見人として活動しています。また、より実践的な学びを提供するために毎月学生を面談に同行させるなど、正課外活動にも力を入れています。

Q. この分野の面白さは、どんなところですか?

社会福祉士が働く分野は、高齢者、障がい、児童など幅広く、さまざまな困難を抱える人々を支えます。相談者の問題が解決され、より良い生活を送れた時に「ありがとう」と直接言葉をかけられた時は大きなやりがいを感じます。
また、相談者と聞くと「ひとりの人が抱える困りごと」をイメージする人も多いと思いますが、実際は地域全体から寄せられる相談も少なくはありません。例えば、地域コミュニティの希薄化やシャッター商店街のような地域衰退に関する問題など、社会的背景から生じる幅広い課題に対応することも重要な役割です。相談内容に応じて、司法、医療、福祉、地域住民などネットワークの体制が異なるため、幅広い知識とコミュニケーション能力が必要ですが、それゆえに大きな達成感を得ることができます。
社会福祉士は、人々や地域社会に深く貢献する意義ある職業であり、多様な学びや豊な人間関係を通じて、自分自身も成長できる魅力的な仕事です。

授業紹介

コミュニティビジネス演習Ⅰ・Ⅱ、コミュニティビジネス実習Ⅰ・Ⅱ、ソーシャルワークの理論と方法Ⅲ・Ⅳ、社会福祉学研究Ⅰ・Ⅱなど

私が担当している授業には、講義、実習、演習がありますが、講義や実習ではテキストを基本としながらも、これまでの実務経験を踏まえた事例を多く取り扱いながら、進めています。また、少しでも理解してもらいやすいように、スライドには文字があまり多くならないように写真多く取り入れるなど工夫を凝らしています。
コミュニティビジネスの演習では、フィールドワークに多く行きます。昨年度は、新発田市にある畑で野菜作りや収穫を行うために定期的に学生らと一緒に出かけました。また、冬場は外に出る機会が少なくなるため、廃棄になるチューリップの花びらを活かしてキャンドル作りに励み、販売しました。
今年度は、行政や建築士さんらと一緒に新潟市下町の活性化を目指して1年間活動する予定です。地域活性化のために、野菜やキャンドル販売をはじめ、地域の特性を踏まえた学生らしいアイディアを考案するなど、毎回笑い声が絶えない授業となっています。

メッセージ

みなさんは、「誰かの役に立ちたい」、「困っている人を助けたい」という気持ちを持ったことはありませんか?社会福祉士は、そんな思いを形にできる職業です。この仕事の一番の魅力は、目の前の人の笑顔に直接つながることであり、人の役に立つ実感を得られる、やりがいのある仕事です。また、医療、法律など幅広い分野の知識を活かすことができ、多様な場所で活躍できる点も特徴です。将来、地域課題の解決や社会貢献をしたいといった夢を持っているなら、社会福祉士はその理想に近づける仕事です。
人のつながりや支え合いの大切さを感じる仕事に興味がある人は、一緒に社会福祉士を目指してみませんか。きっと、あなたの優しさと行動が困っている人の支えとなるはずです。

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