教員紹介 - 山川 菜生

助教

山川 菜生Nao Yamakawa

担当学科
短期大学部 人間総合学科
研究テーマ
色彩文化、色彩工学、染色加工、染織、被服整理学
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Q. 先生の研究・活動を教えてください

普段身につける衣服の色彩や繊維について、染色(色の染まりつき)や洗浄による影響(洗濯をすることで色彩や繊維にどのような変化があるか?)に関する研究をおこなっています。
また、作品制作(植物染めと手織り)もおこなっています。藍色のもととなる植物の栽培や、新潟県内の植物(桜や梅など)で糸を染め、色糸で機織りをして着物などを制作しています。ゼミでは、学生さんがデザインした色に布を染めて、学内での展示も行っています。
実験を通して科学的な分析をしたり、制作を通して感性を養ったり、歴史や文化の側面から色について考えたり・・・多方面からのアプローチを大切にしています。
(写真で着用している着物は自身で制作したものです。)

Q. この分野の面白さは、どんなところですか?

日常生活と強く結びついている点です。何気なく身にまとっている衣服ですが、その素材であるさまざまな繊維や、染まった色彩について、科学的な観点から分析をすることでそれぞれの特性を知ることができます。たとえば、洗濯をした後に縮んでしまった繊維や、色落ちについて、見た目の様子を観察するだけではなく、計測機器を使って実際に数値としてどのくらい変化したかを計測することができます。さまざまな条件(ex.洗剤の種類を変えたり、日光に当てる時間を変えたり)で実験することで、日常生活で衣服を洗濯、着用、保管する際にどのようなことに気をつけるとより良いかの方法を検討することができます。

授業紹介

色彩文化論

みなさんの色に対する思い出やイメージを問うことから始まり、日本や世界の色彩文化や、歴史における色彩のもつ意味などを学びます。たとえば同じ色でも、時代や文化が異なれば、全く異なる印象をもたれているという事実にも驚くでしょう。
ただ単に知識を蓄えるだけではなく、「この色に対してあなたはどう感じますか?」といった問いに対する表現力を磨いたり、他者(クラスメイト)の色彩への感性に触れたりと、色彩を通してコミュニケーションをする時間にもなっています。
平安時代の色彩文化である「重ねの色目」を色とりどりの和紙で表現する課題や、植物染めの体験など、実際に手を動かし、五感を通して色彩文化を体感します。

メッセージ

わたしたちの身の回りにあふれるたくさんの色彩や衣服。服を着るということは、繊維をまとうこと、そして色をまとうことでもあります。
みなさんは、どのような色、衣服に惹かれますか?
ぜひ、身近にある色彩やファッションの繊維素材に興味をもって過ごしてみてください。そして、なぜ自分はこの色・衣服に惹かれるのだろう?という疑問を大切に。
ご自身の「惹かれるもの」「好きなもの(逆に、苦手なもの)」には、たくさんの学びにつながるヒントがつまっているはずです。

著書

多様性を考える~人・地域・文化~ 2023年3月 新潟日報メディアネット 共著

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