教員紹介 - 五十嵐 久美子

Q. 先生の研究・活動を教えてください
私は大学の教員になる前は、保育者として子どもたちの保育に携わってきました。長年の現場経験において培ってきた自身の保育を振り返り、実践への意味づけを行うことを通して、これからの時代に求められる保育の在り方や保育者の役割について、より深く学びたいと思うようになりました。
保育の現場では「一人一人の子どもを大切にしましょう!」と言われていますが、それを具体的な保育としてどのように実践していくのか、そのために保育者は、どのような意識をもって子どもと関わることが大切なのか、といった問いに向き合いながら、これまでの経験をもとに保育の在り方を探求しています。
Q. この分野の面白さは、どんなところですか?
子どもは、たとえ小さな赤ちゃんであっても自ら育とうとする力をもっています。その力を尊重し、適切に援助していくことが、保育者としての大切な役割であると考えます。日々、子どもたちの成長を間近で感じられることは、保育の魅力のひとつであり、保育者としての喜びややりがいにつながります。
<保育は自分を見つめる仕事>これは保育者として歩んできた私の道標とも言える言葉です。“子どもと出会い”“子どもから学び”“子どもと共に成長していける”。このように保育という世界は、子どもたちの成長だけではなく、自らも学び続けること・成長をめざしていくことに面白さがあると感じています。
授業紹介
乳児保育
0.1.2歳児の保育について学びます。人生のなかで最も著しい成長を遂げる乳児期の発達段階を理解し、それに応じた保育者の援助や環境構成について学んでいきます。特に乳児期は、人としての基礎がはぐくまれる重要な時期でもあります。そのため、子どもが安心感をもち、信頼関係のなかで成長できるよう、保育者には丁寧な援助と関わりが求められます。本授業では、乳児期の子どもの発達や保育者の関わり方などについて、具体的にイメージをもちながら、学びを深めていくことを大切にしています。
メッセージ
私は幼い頃から、子どもに関わる仕事に就きたいという夢を抱いていました。子どもたちに囲まれた保育の現場はとても楽しく、やりがいのあるものでした。もちろん、悩んだり壁にぶつかったりすることもありましたが、たくさんの子どもたちとの出会いに支えられ、乗り越えることができたと思います。これからの時代を生きていく皆さんには、日々の生活や人との出会いを大切にしながら、自分の目標に向かって一歩ずつ進んで欲しいと願っています。
著書
- 「子ども一人一人へのまなざしを大切にする乳児保育」
- 「共に育ち合う子育て」
- 「子どもが共に育つための障害児保育:障害児についての深い学びから子どもの支援に生かす」