ダイエットと拒食症の心理
心理学総合案内「こころの散歩道」/心理学入門子/やせ
やせ過ぎはダメ?
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やせすぎモデルは採用しません
今日のニュース。(asahi.comより)
「やせすぎモデルはダメ」とイギリスファッション業界が決定 。やせすぎの女性をモデルに登用することを自粛するそうです。やせた女性を美化する風潮が拒食症の女性を増やしているばかりでなく、女性の自立心をも妨げているとの懸念が広がっているためだとか。
「多様な体形がある現実世界に、ファッションも合わせていくべきだ」 そりゃそうですね。 監視のための自主規制機関も作るそうです。
イギリス医学会が今年の5月に発表した、「やせた女性ばかりが雑誌やテレビ映像を飾る風潮が、若い女性を中心に拒食症や、反動としての過食症を増加させている。イギリス国内の拒食症患者の9割が女性で、15―20%が20年以内に死亡する」という衝撃的な報告がきっかけでした。
ジョウェル女性担当相は「体形に関する自信喪失が、女性が能力を十分に発揮するのを妨げている」と話しています。
*** ボディーイメージの歪み
多くの女性の「ボディーイメージ」は、少し歪んでいるようです。周りの人が見ても、医学的に見ても、太り過ぎとは思えないのに、「自分は太っている」と感じています。
拒食症の人たちは、この歪みが病的に大きくなっています。がりがりにやせて骨と皮になって、ちょうど良いと感じるのです。
拒食症の原因は、母子関係の葛藤、成熟拒否(「女」になりたくない)などと言われますが、良好な親子関係でも発病することはあるようです。
体重が減りすぎると、身体が食べ物を受け付けなくなったり、消化器官の病気を併発することがあり危険です。専門医の治療を受けましょう。
*** もともと日本では、ふくよかな太めの女性が美人とされていました。近代になっても、日本風の美人は、八頭身でもグラマーでもありません。大正時代のヌード写真などを見ると、モデルさん達は今から見ればみんなウエストの太いずんどう体形です。
ずんどうの方が、着物姿が美しいからでしょう。(男だって短足の日本人体形の方が着物は似合うかな?)
それが、洋服が流行り、ミスユニバースに日本人も出場するようになると、西洋風の体形が望ましいとされるようになりました。
*** ダイエットの注意点
とはいえ、近年は行き過ぎかな。小学生の女の子が、決して太っていないのに、体重を気にしてダイエットしたりします。(おいおい、育ち盛りに下手に栄養を制限したりしちゃいけないよ)
そろそろブレーキの必要はあったのでしょう。
ところで、男性は、いつもいつもやせ形の女性を好むのかといえば、ちがいますよね。ぽっちゃりとしたタイプが好みだという男性は、たーくさんいると思います。お尻が大きいのを気にしている女性も多いようですが、豊かなヒップに女性の魅力を感じる男性も多いと思いますよ。
*** まあ、男でも女でも、いろいろな体形の人がいて、肉体的特徴があって、それぞれの人が多少は優越感を感じたり、劣等感を感じたりすることはあるでしょう。多少はね。少しぐらいなら、まあいいでしょう。
でも、危険なほどのダイエットをしてしまうのでは困ります。自分自身の価値を低く見てしまうようでは、もっと困ります。
やせっぽちもいて、太めの人もいて、「みんなちがって、みんないい」ですよね。
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