秋葉原通り魔事件から考える犯罪心理と現代の家庭。(心理学読書案内)
心理学 総合案内 こころの散歩道 (心理学講座)/誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理(本の紹介)・

犯罪心理学:心の闇と光
通り魔事件の犯罪心理学
秋葉原通り魔事件の犯罪心理学

碓井真史著『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』

誰でもいいから殺したかった!
:追い詰められた青少年の心理

新潟青陵大学 大学院 臨床心理学研究科 教授
スクールカウンセラー 博士(心理学)
3,000万アクセスサイト「心理学 総合案内 こころの散歩道」ウェブマスター 
碓井真史(うすいまふみ)

KKベストセラーズ ベスト新書
 定価 780円(税込み)

秋葉原無差別殺傷事件を受けて、
2008年9月緊急発行

『誰でもいいから殺したかった! 追い詰められた青少年の心理』(アマゾンのページ)

秋葉原無差別殺傷事件、八王子通り魔事件、JR荒川沖駅通り魔事件・・・
続発する無差別殺人の裏に潜む青少年の心理に切り込む


第1章:秋葉原無差別殺傷事件 ・第2章:「誰でもよかった」の心理 ・第3章:「ネット社会」が心を追い詰める
第4章:大量殺人の心理 ・第5章:「人との関係」がうまくつくれない ・第6章:犯罪者を作らないために

犯罪心理・社会問題・そして家族のあり方
愛される親になるための処方箋とは

〜絶望と孤独感に支配された、青少年のこころの叫び〜
 『誰でもいいから殺したい』は、人を物のように道具として扱う  おそろしい言葉です。無差別殺傷事件は、とてもつもない凶悪な  犯罪です。しかし同時に、彼らは誰でもいいから愛して欲しかっ たのではないでしょうか。人を殺し、自分の人生も終わりにしようとした彼らは、本当は誰かに必要とされたかったのではないでしょうか。彼らをただ悪人として責め立て、悪い人が悪いことをしたと考えるだけでは、私たちは事件から、なにも学べません。本書では、狭い意味の犯罪心理学の問題だけではなく、親子関係、思春期、青年期の心理、そして現代社会が抱える、さまざまな問題について、考えていきたいと思います。
アマゾンのカスタマーレビュー ★★★★★
☆同著者による同出版社からの類書『なぜ「少年」は犯罪に走ったのか』(2000年発行)の時に寄せられた書評(今回も多くの方々に読んでいただけますように)。

「〜関連書籍が多数出版されているが,本書は,犯罪に走った子ども達の内面に迫り,心理学的観点で綴っていること,しかも冷静に分析している点で異色であり,注目に値する。一般向けに書かれているが,犯罪が発生する背景を詳しく記していることから,自治会の役員,保護司,家裁の調査官,さらにはカウンセラーなどにも一読を薦めたい。」(BK1・ジャーナリスト吉野智之氏による書評)
「〜青年期にある子どもたちの特徴を丁寧に論じている好著。非行を犯してしまう少年たちの状況を理解するうえで大変参考になります。」(大阪市立大学法学部助教授先生:個人HP)
<目次>
序章 「誰でもよかった」の衝撃
 それは、梅雨の晴れ間の日曜日でした。楽しそうな買い客やオタクたちでにぎわう、秋葉原の歩行者天国。お祭り広場のようなメインストリートの交差点。まるでテーマパークのような夢の場所に、「現実」が突進してきました・・・・・・
第1章 秋葉原無差別殺傷事件
・殺すために秋葉原に来た ・青年の生い立ちと家族 ・気力を奪う過保護なしつけ
・過剰な愛情が自立を奪う ・服従が与える、強い不安感 ・体罰の恐ろしい副作用

・自由や創造性をつぶす親のエゴ ・「甘え」の不適切な表現 ・過度なしつけが、子どものこころを奪う ・「思春期挫折症候群」について ・コミュニケーション不足による憎悪

・子離れできない親 ・孤独と絶望感が加速する ・職場でのつながりも喪失 ・「携帯依存」で追い詰められる、閉塞感 ・0か100か、一発大逆転の心理

・秋葉原無差別殺傷事件の今とこれらか
第2章 「誰でもよかった」の心理
・「誰でもいい」「誰でもよかった」が連鎖する ・JR荒川沖殺傷事件
JR岡山駅突き落とし殺人事件 ・誰でもいいから愛してほしかった ・誰かに見てもらいたかった

・手のかかる子、手のかからない子 ・父の役割、母の役割について
・思春期における父親のあり方 ・立派すぎる家庭に起こる問題 ・4つの「機能不全家族」のタイプ

・愛を求める少年犯罪の心 ・凶行が家族に向かう時、社会に向かう時 ・止まらない無差別殺傷事件 ・八王子通り魔事件 ・疎外感から生まれる負の連鎖
第3章 「ネット社会」が心を追い詰める」
佐賀バスジャック事件
・ 「ネット依存」による心の窮地
・ネットコミュニケーションの心理
第4章 大量殺人の心理
大阪児童殺傷事件 ・「妄想性人格障害」とは ・充実感と安心感が与えられない環境
下関通り魔事件 ・「回避性人格障害」とは ・攻撃を生む「欲求不満手がかり仮説」とは
第5章 「人との関係」がうまくつくれない
・他者との関係から孤立する ・人間関係の希薄さから生まれる殺傷事件
・斜めのコミュニケーションが不足 ・「失感情症」とは ・感情表現を受容してあげる

・「自分探し」に逃げる若者 ・アイデンティティの大切さ ・恥意識と罪意識の違い
・「甘え−攻撃型犯罪」について ・自暴自棄に陥る心理

・「軽度発達障害」について ・「注意欠陥・多動障害」とは ・神経症による障害
・増える人格障害 ・「境界性人格障害」とは

・他者との距離がうまくつかめない ・「自己愛性人格障害」とは ・多肢にわたる人格障害 ・「反社会性人格障害」とは ・良い子の犯罪、悪い子の犯罪
第6章 犯罪者を作らないために
・不安な環境の中で ・罰と道徳心 ・快楽原則と現実原則
・まず、子どもの心を理解する ・信頼と安心感を持たせる

・「愛の空回り」に気をつける ・抱きしめることができない親
・「癒し」と「活躍」の場が必要 ・無条件で愛してあげる
・「オンリーワン」だかろこそ、努力する

・青少年支援の社会作り ・青少年たちの変化のために ・管理と自由の両立
・新しい生活への導き方 ・問題解決指向のブリーフセラピー(短期療法)

・ソーシャルボンド(社会的絆) ・愛することで愛される親になる
・「ねばならない」という思い込み ・間違ったアクティングアウト(行動化)
・他者をわかろうとする必要性 ・セレンディピティー:幸福の見つけ方
・受け入れること、戦うこと
おわりに
アマゾンで購入を考える『誰でもいいから殺したかった!:追い詰められた青少年の心理』 ベスト新書
***
通り魔事件の犯罪心理学
秋葉原通り魔事件の犯罪心理学

犯罪心理学:心の闇と光

トップページ心理学 総合案内 こころの散歩道 (心理学講座)へ戻る

心理学総合案内こころの散歩道カウンター