心理学総合案内「こころの散歩道」 ストレス予防の心理学
ストレスとは、環境からの刺激によって生じた、悩みや緊張や疲労の状態のことを言います。このストレスを生んだ刺激を「ストレス源」または「ストレッサー」と言います。(一般的には、ストレッサーのこともストレスと呼びますが)。
暑さ、寒さ、空腹、客の訪問など、何かの対応をしなければならないことは、全てストレッサーになる可能性があります。しかし、実際にストレッサーとなるのは、その対応が難しいと感じる者です。
騒音、振動、温度、湿度、天候、花粉、悪臭などなど。
社会的な役割(男・女らしさ、管理職、親など)、人間関係、社会秩序の乱れなどなど。
不安、恐れ、怒り、焦り、憎しみ、劣等感などなど。
生理的欲求、発熱、疲労感、痛みなどなど。
全てのストレッサーが悪いわけではありません。たとえば、締め切り前になると心身の状態が良くなり、能率が上がることもあります。本番前の緊張感がたまらなく良いという人もいます。私たちには、適度な刺激が必要です。
一方、結婚や昇進は、基本的には良いことですが、新しい人間関係や責任が疲労や自信喪失などのストレスを生むこともあります。
*当サイト内の関連ページ:善玉ストレス、悪玉ストレスの心理
ストレスがたまったときには、それを自覚して、ストレスを発散する必要があります。これをストレス対処行動と言います。
「必要な資料を調べる」「人に手伝ってもらう」「手術をして治療する」など、直接的に問題を解決しようとする場合もあります。また、次のように、情緒的な問題を解決しようとする場合もあります。
「カラオケに行く」「旅に出る」「人に悩みを聞いてもらう」「スポーツをする」「おいしいものを食べる」「考え方を変える」「夕日に向かって叫ぶ!?」等です。適度にストレスを発散する必要があります。
ストレスを解消しようとして、無茶な酒の飲み方をしたり、ギャンブルや無用な買い物に大金を使うなどのやり方は、一時的にすっきりしますが、その後で、身体的、経済的、心理的に、かえってストレスがたまってしまうこともあります。
・「がんばりやさん」や「イイ子」は、ストレスがたまりやすいことがあります。
→がんばりすぎているあなたのために(東日本大震災):こころの散歩道
・家族の死や失業、大地震など、大きな出来事の直後は、それでも何とかがんばれるのですが、しばらくした後で、がくっと心身の状態が悪くなることがあります。周囲の援助と理解が必要です。→東北地方太平洋沖地震の災害心理学 ・ ご家族ご友人を亡くされた方へ
・大災害、大事故、犯罪など被害などの激しいストレスによって、ASD(急性外レス障害)になったり、さらにPTSD (心的外傷後ストレス障害)になる危険性があります。
・普段から、周囲に自分を支えてくれる人達が大勢いると感じている人達は、ストレスに強くなります。
・ストレスが原因で様々な身体の病気になるのが、心身症です。円形脱毛症や、胃腸障害、肌荒れ、口内炎、頭痛や歯痛、腰痛の中にも心身症によるものもあります。ストレスがたまって、さらに心身の調子をくずすことがないように、注意しましょう。
心理学総合案内「こころの散歩道」(アクセス数3000万の心理学定番サイト)
・PTSD 心的外傷後ストレス障害
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『ストレスとはなんだろう (ブルーバックス 1604)』
『ストレスセラピー―善玉ストレスで悪玉ストレスをやっつけろ!』
『自分で治す心身症12のヒント―心療内科へ行く前に読む本』
『こころの病気を知る事典 新版』
『心はなぜ腰痛を選ぶのか―サーノ博士の心身症治療プログラム』
あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ
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