平成28年4月30日、ナカニシヤ出版より『概念分析の社会学2 実践の社会的論理』という本が出版されました。本学からは臨床心理学科の海老田大五朗准教授が共著者として第13章を執筆しております。
社会生活における様々な事象は、いずれもがそれに携わる人びとの実践によって組み立てられています。障害や病いを経験する、社会や人びと、技術をめぐる言説を組織し判断を行なう、 授業や法的評議、ミーティングに参加する、そしてスポーツや観光を行なう。いずれの実践も、それに携わる人びとがそれぞれ固有の仕方で携わることによってそれぞれに固有の形で組み立てられています。(中略)概念分析の対象となるのは、人びとがすでに持っている概念、換言すれば社会生活を形作るそのつどの実践において実践者がそのさなかに用いている知識です。そのつどの実践において、どのような概念が用いられているのか。その概念はどのような組織性を備え、どのように用いられているのか。概念分析とは、このような問いに答えを与えていく作業であるとひとまず言うことができるでしょう。(『概念分析の社会学2』「はじめに」ⅰ-ⅱ頁より一部抜粋)
本書の概要については、出版社のホームページや特設ホームページをご覧ください。本書がみなさんの日常生活をより明晰なものにする一助になれば幸いです。