大学からのお知らせ

2021年度 新潟青陵大学短期大学部 卒業式式辞

2021年度卒業式式辞の様子

 本日ここに卒業生のご家族の皆様のご列席を賜り、2021年度新潟青陵大学短期大学部卒業証書・学位記授与式を挙行できますことを、心より感謝申し上げます。今年度、卒業証書を授与される者は人間総合学科204名、幼児教育学科130名であります。晴れてこの日を迎えられた卒業生の皆さん、まことにおめでとうございます。皆さんを送り出すために献身的努力を重ねられた教職員一同とともに今日の門出を祝いたいと存じます。同時に皆さんの成長を温かく見守り、支援してこられたご家族の方々に心よりお祝い申し上げます。

 今まさに皆さんは、それぞれの目的をもって学んだビジネス・会計実務、ファッション・インテリア、フードビジネス、観光・ブライダル、英語コミュニケーション、介護福祉、幼児教育という領域での専門的職業人として、新しい人生に向かって旅立とうとしています。これまでの学生生活を振り返りつつ、開け行く新しい世界への予感に満たされていることと存じます。

 さて、皆さんが入学したときはコロナウィルスによる感染拡大が始まった時期でした。そして、今も第6波の収束が緩慢な経過をたどるというように、2年間私たちの生活は大きな制約を余儀なくされてきました。皆さんが想像していたキャンパスライフとはまったくことなる大学生活になったと思います。その中で今日の日を迎えることのできた皆さんの努力に感銘いたします。先輩が経験したような大学生活が送れなかったことは非常に残念ですが、逆に、今まで誰も体験したことがなかった大学生活を経験したと考えてみてください。皆さんは困難な状況を克服した時代の先駆者ということもできるのです。

2021年度卒業式式辞の様子

 皆さんが誕生していままでの社会、世界を振り返ると、これまで経験したことがなかったと形容されるような出来事がおきてきています。第二次世界大戦という大きな悲劇を経験しこれだけはあってはならないと皆が思っていた他国への公然たる侵略戦争ということまで残念ながら起こってしまいました。あたかも人類が乗っている地球号は海図のない状態で大海原に船出をしている状態であるかのようです。

 皆さんの中には将来について大きな不安を感じている人もいると思います。確かにいまはかなり危機的な状況であるということもできるでしょう。ただ、だからこそ皆さんの活躍が強く求められているということもできるでしょう。たとえば、地球温暖化という問題を考えてみましょう。20世紀の後半から深刻な問題だということが指摘されるようになり、1992年には地球サミットがリオデジャネイロで開催されるなど国際的な取り組みもはじまりました。ただし、今から見ると環境問題への取り組みは多くの人が積極的に関わるという状況ではなかったように思います。今日では多くの人々や企業が積極的にゼロカーボン社会の実現を目指すようになっています。2021年の東京オリンピックを思い出してください。そこでは多様性を大事にするという大きなイベントでもあったといえるでしょう。新しい社会を生み出す動きが本格化していることも確かだと思います。かつてはスローガンの扱いであったような様々な試みが今日では具体的な実現を目指して動き出しているといえるのです。

 ですから、皆さんがこれから旅立とうとしている社会は新たな社会を現実のものとする社会だということができます。もちろん、皆さんは社会人としてのスタート時点にいるわけですから、大問題に本格的に取り組む立場にいるというわけではありません。しかし、重要なことは社会の様々な場面で様々な立場で活躍している人が、時代の流れを感じ、新たな社会の実現を目指そうという気持ちを持って活動することだと思います。これから皆さんはそれぞれ進んだ道のなかで、仕事を覚え、経験を積んでいくということになるわけですが、そうした日常の中で、時代の流れを意識し、新たな社会を切り開くという気概をもって取り組むことが重要ですし、そうした日常の積み重ねが大きな成果を生むことになると思います。

2021年度卒業式式辞の様子

 皆さんは、激動する世界の下で急速に変容する地域社会をリードする専門的職業人としての資格を獲得されました。そのことに自信を持って、ケアの心を忘れず、グローバルな視野を拡げ、人間らしく生き抜いて頂きたいと思います。最後に、卒業生とご家族の皆さんのしあわせを心よりお祈り申しあげ、私からのはなむけの言葉といたします。

2022年3月22日
新潟青陵大学短期大学部 学長
菅原 陽心