卒業生のメッセージ

卒業生のメッセージ(看護学科)

新潟青陵大学 看護学科卒業生

※所属等はすべて取材当時のものです。

看護師

佐藤 靖子さん 看護学科 2006年度卒業

新潟県立がんセンター新潟病院
佐藤 靖子さん
看護学科 2006年度卒業
新潟県 新潟青陵高校出身
取得資格/看護師・保健師・養護教諭

“退院し地域で生きる”を医療の立場から支援する
昨年開設したトータルケア病棟(地域包括支援病棟)で、あらゆる疾患を持つ患者さんの看護、また退院に向けての指導や退院調整を行っています。
様々な患者さんを受け持っていますが、手術後スムーズに自宅に帰られる方、入院前と比べ介助が必要になる方、ご家族や家庭の事情などを抱えている方など一人ひとりケースは異なります。それらをふまえ、地域連携室のスタッフと連携し、必要があればケアマネージャーや訪問看護師などの専門家と在宅療養へ向けての準備を進めます。
たとえば、進行性のがんであれば対症療法での症状緩和にも取り組みますし、協力してくれる家族がいるか、住まいの環境は整っているかを考え、在宅療養が難しい場合は施設の申し込みを行うこともあります。患者さんがよりその人らしく生活できるような支援を心がけていますが、ご本人の希望と家族の想いが同じとは限らないため、両者の間に入って調整をすることも多いです。
これからますます求められる分野で、とてもやりがいがありますが、同時に難しさと責任を感じています。

保健師

髙橋 昌也さん 看護学科 2004年度卒業

新潟県庁
髙橋 昌也さん
看護学科 2004年度卒業
新潟県 高田高校出身
取得資格/看護師・保健師

「看護は相互作用がある」保健師としても実感する日々
大学卒業後、急性期病棟の看護師を経て、新潟県の保健師を志望しました。急性期病棟から短期間で退院する患者さんに、病院と地域が連携してサポートする体制が必要と感じたためです。保健師として病院とケアマネージャー等の地域支援者をつなぎ、地域全体で在宅療養する方々を支えていきたいと考えました。
保健師としてはじめて赴任した保健所では、難病患者の支援を担当しました。たとえば医療依存度が高いALS※の方は多くの関係機関や職種による支援が必要です。その支援体制を整えるため、地域の支援スタッフに対する研修会を企画しました。専門病院からのアドバイスや他地域の事例紹介などは、広域的・専門的な立場である県保健所の役割だと実感しました。また個別の支援では、療養者であっても「生活者」の視点が大切だと感じました。特に人工呼吸器をつけたALSの方のコミュニケーション支援では、病院スタッフや訪問看護師と協力して、文字盤を押すと音声が出る会話補助装置を導入しました。その方は装置を使って趣味の釣り冊子をつくるまでになり、ほかの患者さんや支援者に紹介することもできました。県の保健師ならではの支援ができたことにやりがいを感じました。
現在、新潟県庁で感染症対策担当として、感染症の情報を県民や医療機関に周知する調整や発生時に備えた体制整備役を担っています。感染症では不安情報だけが先行して広がるときもあり、正しい情報を適切な時期に伝えることの大切さを感じます。また、感染症対応は平時からの体制整備が重要です。たとえば、新型インフルエンザを想定した訓練など、県だからこそできる広域的な訓練を企画し、自分自身も含めた関係者の対応力向上に努めたいと思っています。

  • ※筋萎縮性側索硬化症

助産師

金子 愛翔さん 看護学科 2011年度卒業

新潟県済生会三条病院
金子 愛翔さん
看護学科 2011年度卒業
新潟県 長岡大手高校出身
取得資格/看護師・保健師・助産師

お母さんが望む育児に沿うよう、支援する
大学2年のとき、幼なじみの友人が妊娠し、お母さんになっていく姿を見て、そのお手伝いができたらいいなと助産師をめざすようになりました。
助産師になった今、妊婦さんに「こうあるべきだ」と指導はしません。たとえば「楽に産みたい」との希望があれば「“楽”について」を一緒に考えていくようにしています。「あまり時間がかからないように」「家族と一緒にリラックスした中で」など、見えてくるお産の希望は様々です。お母さんが望むお産や育児に沿うようにお手伝いする、それが私たち助産師の仕事です。妊娠中から関わりながら、お母さんやご家族が赤ちゃんと対面する場面に立ち会えることはうれしいことですし、お母さんが育児の仕方を覚えて「できた!」と自信を持って育児に向かう姿を見るとやりがいを感じます。
当院では産後3日目に、お母さんと一緒に妊娠からお産までの期間を振り返る“バースレビュー”の時間をとっています。「妊娠中や分娩のときにどんなことを感じたか」が産後の育児に影響を与えることがわかってきたからです。思い通りにならなかった人には「ではこれからですね」と、良かった人には「だからこうだったのですね。では、これからも」と、どんな場合も育児をプラスの気持ちでできるよう支援しています。
また、当院は地域と密着している医療機関であり、様々な事情を抱えたお母さんも来られます。誰もが健やかに地域で生活していけるよう、外来と病棟、病院と地域が密に連絡を取りながら、妊婦さん・お母さんをサポートします。将来、私は「かかりつけ助産師」ができるようになるといいなと思っています。助産師が今まで以上に地域で活躍するようになれば、お母さんの退院後を継続してサポートできるようになり、地域での子育てはもっと良くなると思うからです。

養護教諭

笹口 衿菜さん 看護学科 2010年度卒業

西内野小学校
笹口 衿菜さん
看護学科 2010年度卒業
新潟県 新潟中央高校出身
取得資格/看護師・保健師・養護教諭

子どもの力を信じ、話しながら一緒に考える
養護教諭になって7年目になります。前任の小学校を経て2校目の勤務です。子どもが保健室に来るときは、ケガや体調不良のときが多く、不安や心配といった気持ちを抱えている場合が少なくありません。手当てや休養と合わせ、時にはじっくり話を聴くこともあります。そこから夜更かしやインターネット、ゲームなど現代ならではの生活習慣の課題が見えてくることもあります。
低学年の頃、よく保健室に来ていた児童がいました。「今日は家に帰ってからこうしようか」と繰り返し話す中、少しずつ来室回数が減り、5年生になる頃には「夜8時に眠って、朝早く起きて、見たいテレビの録画を見ました」と教えてくれるまでになりました。保護者に頼るのではなく、自分で眠る時刻を決めることが子どもにとってはとても大切です。その子は、休みがちだったマラソン大会の練習にも逃げずに立ち向かうようになりました。「子どもの力を信じ繰り返し話をすること」「その子の生活や保護者の仕事などをふまえ一緒に考えること」、この2つの大切さに気づきました。
今後は、不登校や保健室登校の子どもたちを、いろいろな人の力を借りながら支援できるようコーディネート力を磨きたいと考えています。私ひとりの力では難しくても、保護者、担任、その子の背景に疾患があるのであれば専門医や外部の専門機関など、サポートする体制が厚いほどその子への支援が充実します。それぞれが役割分担をしながら、子どもたちが自信をもって教室で過ごせるよう、協働して取り組んでいけたらと思っています。